「パリ Paris」 カメラマン都筑 清の写真ブログ

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2006年 02月 08日

恋するパリ vol.17 セーヌこそパリ

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セーヌこそパリだと、思う。

今日の舞台はシテ島。

セーヌ川の中州に小舟のように浮かぶシテ島。紀元前5世紀、ゴール人がこの島に
住み着くようになった。そして、この地で漁業を営む人々は「小舟の神」を意味する
パリジー族と呼ばれるようになる。この呼び名が、後に「パリ」という地名を生み出す
ことになる。

セーヌがパリを生み出した。

この地、この川には特別な磁力のような力があると、僕は感じる。

その力とは、「愛」ではないだろうか。

その「愛」は恋人たちの愛でもあれば、幾多の人々のパリにたいする
「愛」でもある。

本当は僕自身もよくわからないのだが、ただ単に恋人たちの後ろ姿を
追いかけているのではなく、この二人の持つ「愛」の持つ力を表現した
かった。それは、僕のパリに対する、ある種、理不尽な「愛」という衝動
かもしれない。

ただ、この衝動はセーヌの近くに行くと、とても強く感じる。

やはり、セーヌこそパリなのではないだろうか。


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by paris-tsuzuki | 2006-02-08 07:25 | 恋人
2006年 02月 07日

それは、あまりにも個人的な記憶

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モンマルトルの片隅にトルワフレール通り
という、あまりパッとしない通りがある。
直訳すれば三兄弟通りという名前の通りに
僕が初めてパリを訪れた時に、長逗留を
決めこんだ安宿があった。ユーロになる
以前の時代とはいえ、一泊三千円以下
の割には広く、不釣り合いなほど大きな
ベッドが置いてあった。トイレは部屋の
外にあり、浴室はもちろん共同。朝のシャ
ワーの時間帯には、列ができる。タオルを
持ってドアを開けるとワンピースにしては
短過ぎるが、Tシャツとしては長い丈。
その下にブーツだけを履いた金髪の女性
がシャワーを待っていた。惜しげもなく
見せつける脚から視線が外せなかった。
彼女は階段の欄干に腰をもたせかけて、
悠然とした表情でタバコをふかしている。
「ボンジュー」と微笑みかけられた僕は、
「ぼんじゅー」とだけ挨拶すると、不自然な
ぎこちなさで部屋に戻ってしまった。今でも
覚えているくらいに、ドキドキしたものだ。

そのホテルは今はもう、存在していない。



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そのホテルがとうの昔に潰れてしまったの
は知っていたのだが、僕はこの界隈に来る
と必ずここを訪れる。もしかしたら再開され
ているのでは、という一縷の望みがこの場所
に足を向けさせるのであろうか。

かつてホテルの名を記したプレートと料金表
が貼ってあった場所には、コンクリートを剥がし
た跡が残っているだけだ。

それはまるで、幼いころを過ごした家を探す
のに似ている。近所の駄菓子屋。おばあちゃん
の飼っていたネコ。おばちゃんもネコも、今は
もう死んでしまったかも知れないけれど、その
駄菓子屋が今でも、そこにあったりすると妙に
気持ちが落ち着く。「郷愁」というやつなのか
なぜか、故郷を懐かしむような気持ちが、
モンマルトルの丘にはある。
あの頃は今よりもっと貧乏で、寒くて、さびし
かった。ホテルのオヤジがフランス語が下手
な僕に英語で話しかけてくれるのが嬉しかった。
時代遅れのカメラを首からブラ下げパリの街を
ほっつき歩いていた。フィルムを買う金もろくに
ないのに気分はプロカメラマンだった。


今は最新型のデジタルカメラも持っている。
実績のあるプロカメラマンだと胸も張れる。

でも、あのホテルはもう撮ることはできない。
あのオヤジも受付の入れ歯のおばあちゃんも
今は、もう撮ることが出来ない。

これは僕自身の、あまりも個人的な記憶かも
しれない。

でも、今という時が一瞬にして失われてしまう
はかなきものと知っているから、僕は今日も
写真を撮る。


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by paris-tsuzuki | 2006-02-07 07:44 | エッセイ
2006年 02月 06日

ヌーベルヴァーグなモンマルトル

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『男はすばやく左右に目をやると、叩きつけるよにドアを閉めた。
皺だらけのコートからタバコを取り出し、落ち着かないそぶりで、
もういちど左右を見る。ひび割れた分厚い唇の端にタバコをくわえ、
再び左右に頭を振ってから火をつける。男は満足気に煙を吐き出す
と、左の手首を振って時間を確かめる。あと三分。いや、あと一分
だ。あいつは帰ってきているにちがいない。今日こそ、決着をつけて
やる。男はレピック通りを肩を丸めるようにしながら、歩き出す。
コート袖口には血の痕がついていた。 ・・・』


さて、こんな小説風な書き出しから始まった今日のブログ。
舞台はパリ18区、モンマルトルの界隈だ。珍しくフィルム
を使って仕事の撮影。デジタルばかりの撮影が続き、考えて
みたら今年になって初めてのフィルムでの撮影になった。
モンマルトルと言うと、サクレクール寺院の周りにたむろす
観光客相手のタチの悪い人達を思いおこしてしまうかも知れ
ないが、少し路地を歩けば、とても味がある人や街の素顔に
出会うことができる。

そして、僕は御覧のような味のあるクルマに出会った。まるで
ヌーベルヴァーグの映画に出てきそうな雰囲気だ。こんな一枚
の写真から、ストーリーが生まれる。僕は、冒頭のフィルム・
ノワール(暗黒街もの)風のストーリーを考えてみた。

このブログを見てくれた方は、どんなストーリーを想い描くの
だろうか。しばしの間、想像の羽根を広げ自分のストーリーを
考えてみては、いかがでしょうか。


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by paris-tsuzuki | 2006-02-06 05:23 | 街角
2006年 02月 05日

ウチで食べよう vol.13 美味いパスタはここにあり

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パリでパスタのおいしい店はあり
ますか、と聞かれることがある。
原則として、ない。ないとは言わない
が、どうやらパリの人達はパスタを
美味しいものとは考えていないらしい。
そもそも、パスタはイタリアのもの
であり、それをパリで食べようと、
考えること自体に無理があるようだ。
すなわち、フランスもイタリアも同じ
ヨーロッパだから、パリにもおいしい
パスタ屋さんが、あるのではという、
考え方に問題があると思われる。
例えて言うなら、東京でおいしい
モンゴル料理店はないか、という問い
に、ほぼ等しい。フランスから日本
に来た人がアジアの羊料理が食べて
みたいとしよう。日本もアジアだし、
スモウのチャンピオンはモンゴルの人
だと聞くので、東京でもおいしい羊肉
を扱うモンゴル料理店があるのでは、
という期待をしても、その願いをかな
えるのが難しいことに、似ている。

では、パリで美味しいパスタを食べるにはどうすればいいのか。
答えはカンタン。自分で作る。ソースも工夫次第。今日、僕が作ったのは
ファルファッレ・チリコンカルネソース。EDという超安売りスーパーで
買ってきた500g、1.5ユーロ(約200円)のチリコンカルネ(豆とひき肉の
辛味煮込み)に赤ワインと塩・こしょうで味を整える。ポイントはパスタの
ゆで方。一般にスパゲッティのようなロングパスタはアルデンテと言って、
中心部に歯ごたえのやや残るゆで方がおいしいとされるが、ショートパスタ
の場合は、モチモチとした食感が楽しめるぐらいのゆで加減が好ましい。ただ、
日本と違い、パリは石灰質の成分を多く含む硬水のため、ゆで時間を多めにする
方が上手くいく。例えば、標準ゆで時間が10分のパスタであれば12分が目安、
といった具合だ。

寒い時には辛いものを食べて身体の中から、暖まる。

美味いパスタはウチにあり、デス。


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by paris-tsuzuki | 2006-02-05 05:02 | 自炊
2006年 02月 04日

世界に一つだけのパリ 〜フォトレッスン付きパリ・ツアー

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パリで一番の贅沢は何かと聞かれたら、僕は迷わず「街を歩くこと」
と、こたえるだろう。

とりわけ写真を撮りながらパリを歩くのは、格別の楽しみがある。
多くの写真家をとりこにしてきた街、パリ。

とりこになってしまった男、都筑 清が写真の撮り方講座付きで
パリをご案内するツアーが企画されました。

詳しい日程、料金、お問い合わせは、こちらを御覧ください。
リンクが上手くいかない場合は、こちらのアドレスで。
http://www.webtravel.jp/cgi-bin/feel.cgi?MODE=DETAIL&RECNO=108



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写真講座は難しい技術論ではなく、
ちょっとしたコツで楽しく撮れる
方法などを伝授いたします。

パリは不思議な街だと、つくづく
思う。訪れた人の数だけそれぞれ
のパリがある。

だからこそ、自分の目で見て撮った
パリは特別なはず。

カッコいいポストカードを目指すも
よし。今年の自作カレンダーから、
パソコンの壁紙まで。自分の想い出
を自分で写真に撮ってみよう。

感動を写真という形で残すために。

『世界にひとつだけのパリ』

自分だけのパリを撮ってみては、
いかがでしょうか。

ご参加お待ちしております。

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by paris-tsuzuki | 2006-02-04 05:54 | エッセイ
2006年 02月 02日

自分の唄

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雑誌の仕事で撮影をするのは、バンドの演奏に似ていると思う。
僕はカメラマンという技術者として自分のパートを演奏する。
編集の人やライターという文章を書く人がいて、このページのコンセプトは
こうだ、という明確な意志がある。ちょうど詩ができているモノに合う曲を
作る職業的な作曲家のような感じ。広告の撮影では、アートディレクターさん
がこういう構図の写真を撮って欲しいという明確な指示をだす。プロとして
可能な限りの技術でそれに臨む。つまり、多くの人のコラボレーションの上に
雑誌や広告のページは成り立っている。いろんな人が集まって知恵を出し合い
クリエイティヴなページをつくりあげていくことは、とても楽しい。僕はその
バンドの一員として、こんな感じのメロディーを流せれば、といくつもの案を
だす。ときには、後は都筑節でお願いします、と自由に撮らせてくれる。
そんな、信頼をいただければ嬉しいかぎり。時にはギターのソロのような写真
を撮り、それが雑誌や広告になったりする。

ただ、そんな予算や規模の撮影の仕事はパリでは、まだ、なかなか無い。

では、どうすべきか、と自分で思ってみた。

自分の唄をうたおう、と。

このブログを続けてきて、思ったことがある。

これは、僕の唄だ、と。

自分で写真を撮って、文章を書く。

作詞、作曲、都筑 清 ってな感じ。

今まで、あんまり、やっていなかった事なのだけれど、

このブログは、僕のブルース。

生ギター一本で、かき鳴らすように自分の唄を歌いたい。

今日は自分の事ばかりを書きました。

自分の唄は、何だろうと思った。

それは、あまり格好よくはないのですが、

パリが好きで、こんなになって生きて写真を

撮っている人がいるのかな、と誰かにわかって

いただけたら、と思いこのブログを書いています。



今日は語ってしまいました。応援のクリックだけが頼りです。
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by paris-tsuzuki | 2006-02-02 07:25 | エッセイ
2006年 02月 01日

パリの子 vol.13 チャイニーズ・ニューイヤー

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メトロ7号線ポルトディヴィリーを降りると、まず高層マンション群が
目にはいる。ここは13区、パリ最大の中国人居留区だ。1970年代以降、
この地に建築された高層マンションはパリジャンの好みにはあわなかった
らしく、ベトナム戦争終結以降、中国、アジア諸国からの人々が住みつく
ようになる。その数、30万人以上とも言われるが正確な数字は定かでは
ない。パリ市の人口が約200万人であることを考えると、その数は決して
少なくない。僕の個人的な印象からすれば、この微妙にパサパサとした空気
は東京の足立区、北千住か綾瀬といった感じ。

さて、この日、僕がここを訪れたのは、パリの年中行事の一つにさえなって
いる旧正月、チャイニーズ・ニューイヤーの雰囲気を見たかったからだ。
早速、爆竹の破裂音が聞こえてくる。パンッ、パンパンパンっという野蛮な
音に血が騒ぐ。音の方向へと向かう。メインストリートであるイヴィリー通り
とショワジー通りの間にそびえる高層マンションの中庭に子供達が集まって、
爆竹をやっていた。

「ボナネー、はっはっはー(いやー新年おめでとう)」
などと笑いながら子供達の輪の中にはいっていく。
「あっ、カメラマンだ。ジャーナリストなの」
と聞いてくる。アジア系の子供達もパリの子。フランス語の発音が上手い。
「へっへ、貸してみな」という具合に一人の子からロケット花火を受け取る。
元・悪ガキの僕は、手持ちでロケット花火を打ち上げるワザを披露して見せる。
コレで子供達の心をがっちりつかみ、仲間にいれてもらった。


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パリのチャイニーズ・ニューイヤーはこんな感じ。
横浜育ちの僕は祖国の中華街を思い出していた。


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by paris-tsuzuki | 2006-02-01 19:49 | 子供達