「パリ Paris」 カメラマン都筑 清の写真ブログ

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カテゴリ:美術館( 7 )


2006年 07月 19日

酷暑とインスタレーション

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パリは今、記録的な猛暑におそわれている。

連日、気温は30度をこえ、そよ風も吹かぬ暑い日々が続く。



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原則としてエアコンのないパリで涼しいところと言えば教会。


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オーストリッツ駅から3分ほどの「病院大通り(ブルヴァールロピタル)」
沿いにサンルイロピタル教会がある。


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分厚い木の扉を押し開けると、中からひんやりとした冷気が
身体をつつみこむ。

炎天下を歩いてきただけに、思わず安堵のため息すらでる心地よさだ。

そして、ここでは各国のアーティストによる現代美術のインスタレーションが

展示されていた。最初はそれとも気づかぬ程、そのインスタレーションと教会

という空間が調和していた。


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歩く足音さえも響く静謐さが、教会という独自の空間を作り出して
いると、いつも感じる。


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その静謐な空間で、作品を通じて作者との対話というか、
この人はこれをこういう形で表現しているのか、などど自分なりの解釈や
感想のようなものを考える時間もまた楽しいひと時。


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教会から一歩、足を踏み出せばまた、強烈な陽射しにさらされる。

それでも、ひと時の癒しとリラックス出来る時間を持つことが出来た。

日本にいる時、モダンアートの展覧会に行くと奇妙な違和感を持ったことがある。
奇妙な違和感とは、「モダンアートはモダンアートらしく」といったニオイというか、
規制というか、日本的なカテゴライズをすごく感じてしまったのだ。これはアート
だけではなく、社会全般の傾向とも言える。すなわち、とてもタイトで緊密な社会が
『○○は○○らしく』あるべきだという心理的な圧迫を与えているようにすら思う。
この考え方ないし世界観からはアートでさえも必然的にカテゴリー化して、オリジナリティ
とは無縁のものとなる。すなわち、○○らしくという発想の根本はパロディないし模倣、
あるいはコピーを求め続けることになるからだ。

くらくらするような酷暑の中、インスタレーションとアートそして日本社会の価値観に
ついてまで思いをはせ、めまいを覚える。

ただ、インスタレーションとして見た時、日本のこれみよがしのいかにもモダンアートです。
どうです、わからないでしょう。それが、モダンなのです。という事だけが分かり易かった
展示と比べると、教会の中のインスタレーションはとても自然に僕は感じることが出来た。

興味のある方はこちらに足をお運びになってみてはいかがでしょうか。

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by paris-tsuzuki | 2006-07-19 08:55 | 美術館
2006年 03月 26日

サマータイムがはじまる。

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3月26日午前0時よりパリはサマータイム
(夏時間)がはじまる。日本との時差は
8時間だったのが7時間ということになる。

午前0時に皆一斉に時計を1時間進める
わけだがそうなると厳密に考えると午前
0時というのは存在することになるのだろう
か、、、妙なコトが気になったりする。

さて、時計がシンボリックに用いられている
美術館と言えば、ご存知オルセー美術館。
元々鉄道の駅舎を美術館に改装したため
大きな時計が壁面と最上階にある。

膨大な絵画コレクションは1日中見ていて
も飽きることはない。お腹が減ったら上階
のカフェに行こう。大きなアンチョビの載った
シーザーズ・サラダ、10ユーロ(約1500円)。
もちろんパンは食べ放題なので、男性でも
この1品だけで満足できます。

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大きな時計が壁の一面を占める開放的な雰囲気。
毎月第一日曜日は入館料がタダになるので、その日は見たい絵を
数点にしぼり、あとはカフェだけのためにオルセーに行くのも素敵な
時間の使い方かもしれない。


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by paris-tsuzuki | 2006-03-26 05:10 | 美術館
2006年 02月 12日

パリの美術館 vol.3 世界最古の葡萄の木〜パリ・ワイン博物館

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共同通信によると、今年1月28日スロベニアの
マリボルにある「世界最古の葡萄の木」の株が
ワイン博物館に移植された、とのこと。
 世界最古の葡萄の木としてギネスブックにも
認定され、樹齢は約400年。「スロベニアの宝」
と言われるこの葡萄の木を見るために、僕は
ワイン博物館へと、向かった。

メトロ6号線パッシー駅をセーヌ川方面に降りた
住宅街の一画にワイン博物館はある。16世紀
から17世紀にかけてパッシー修道院のワイン
貯蔵庫として利用された場所が今は博物館
となっている。そのため、内部はまるで洞窟の
ような雰囲気。削りだした岩肌がむき出しに
なっていて、ちょっとした冒険気分が味わえる。
ワインの精製方法の歴史から農作業に使われ
た道具。19世紀半ばのワインバーの様子や、
様々なワインオープナーなどが、その洞窟の
なかに展示されているのだ。

入場料はデギュスタシオンというワイン一杯の
試飲料と合わせて8.5ユーロ(約1200円)。
昼食には予約が必要だが、大体その時間帯に
行って、その場で予約もできる。


e0029085_711121.jpg石を削り出した洞窟のような中に「最後の晩餐」
のような古いテーブルが置かれている。まるで、
中世の修道院の中に時をこえて紛れこんできた
ような気持ちになる。

試飲のワイングラスを手に持ち、グラスを廻し
香りを楽しむ。舌のうえで転がし、空気を口の
中に吸い込みながら味を確かめる。取材撮影
の仕事を通じて、ワインを試飲する作法なる
ものは知っている。しかし、脚を組み得意げな
表情でグラスを廻してみせる僕の姿はどう見て
も安っぽい。本来、ワインは飲めれば大満足と
いうタチ。味の善し悪しではなく、この場の
雰囲気を楽しむことにした。

ところで、「世界最古の葡萄の木」はどこにある
のであろうか。受付のお姉さんに聞いてみると、
丁寧にこちらですよ、と案内してくれる。博物館
の入口の横に、実に無造作に植えてある。

「写真は撮っても構いませんが、さわらないで
下さいね」 「ええ、もちろんです」

これが世界最古の、、、スロベニアの宝か。

e0029085_763087.jpg駐車場の片隅に、世界の宝が植えてある。
クルマを切り返したりするときに、危なくはない
のであろうか。いや、多分大丈夫なのであろう。
世界遺産の街、パリだからな。なんだが心配に
なるのは、僕が心配症な日本人だからにちがい
ない。

<ワイン博物館>
rue des Eaux 5,square Charles Dickens 16区
tel 01 45 25 63 26
10:00〜18:00 月曜休み 大人8.5ユーロ


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by paris-tsuzuki | 2006-02-12 05:59 | 美術館
2006年 01月 05日

アンダーグランドの異空間

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セーヌ左岸、アルマ橋のたもとにパリの下水道博物館ともいえる施設が
あるのをご存知だろうか。パリ市の管轄下にある、れっきとした観光名所。
しかし、パリに観光で来る人が、ここを訪れることは滅多にないのでは?
ところが、このパリの下水道は古くから小説の舞台になったり映画のロケ地
となることも多いのだ。東京時代のアシスタントのひとりが、旅行でパリを
訪れていたので僕は彼と共にカメラを持って、パリのアンダーグランドへと
潜入した。

地下の岩盤を掘削したトンネル内には、配管が天井を這うまさに異空間。映画
のセットのような雰囲気がある。

パリの下水道の歴史を説明するパネルやビデオも上映されており、それなりに
博物館といった体裁。係員の職員さんも、とてもフレンドリーな感じ。

でも、僕はここでファッションを撮ったら面白いだろうな、などと思い、アシ
スタントとカメラを構えてアクション映画の一場面のような写真を撮らせた。


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またまた、僕が写っています、悪しからず。


実は、年末から自宅のネット環境が故障し、とても苦労しています。
ネットカフェからこのブログもようやく、あげている状態です。
メールの返信も遅れております。この場をお借りしてお詫びいたします。


それでも何とか頑張っていますので、パリにこんなところが、と思ったら
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by paris-tsuzuki | 2006-01-05 09:45 | 美術館
2005年 12月 09日

ガラスのピラミッド

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誰もが知っているガラスのピラミッド。
夕暮れ時に、ルーブルの前を通った。近道だったから。
パリに暮らすようになり、何の感慨もなくなった観光スポット。
しかし、足は止まった。その幾何学的な美しさに。

ガラスのピラミッドは夕暮れのブルーの中に、その幾何学的なシルエットを映し出し、
光を集め、光を放つ。

僕は、その幾何学的な美しさを幾何学的な構図のなかで、いかに幾何学的に正しく
写真を構成できるかを考えて、首を幾何学的な限界にまで下げて、撮ってみた。

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by paris-tsuzuki | 2005-12-09 08:38 | 美術館
2005年 11月 14日

パリの美術館 vol.2 ニシム・ド・カモンド美術館

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パリ8区、モンソー公園の程近くに
ニシム・ド・カモンド美術館とい
う、貴族の元邸宅が建っている。

有名ではない美術館だが、足を
運ぶ価値はある。

20世紀初頭、ベルエポックと呼ば
れた旧き良き時代。銀行家として
成功したムアーズ・ド・カモンド
卿は、熱烈な美術品のコレクター
でもあった。とりわけ、18世紀の
アンティークのコレクションは、
個人としては、比類をみない程。

そのコレクションに見合う邸宅を
建てるべく、ムアーズは当時の
人気建築家ルネ・セルジャンに
建築を依頼。ヴェルサイユ宮殿の
プチトリアノンをモデルとした
邸宅は1911 年に完成した。

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目をみはるばかりの絵画の
コレクション。

邸宅の台所や浴室も見所の
ひとつ。



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しかし、栄華をきわめたカモン
ド家に暗雲が垂れ込める。
第一次世界大戦が勃発。そして
1917年、ムアーズ最愛の息子、
ニシムが戦死。

膨大なコレクションも、贅をつ
くした邸宅も全ては息子である
ニシムのため。

ムアーズはそのコレクションを
息子ニシムの名を冠した美術館
とし、後世に残すことにした。

そして、ムアーズは失意のうち
にこの世を去る。1935年の
ことだった。カモンド家の悲劇
は続く。ユダヤ人であったため
ムアーズの娘ベアトリスの一家
はナチスの収容所で死亡。
カモンド家の財産を継ぐものは
いなくなった。


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絵画、小物、時計、調度品。
手にとるような近さで見ることが出来る。

21世紀の今でも、こうしてベルエポックの時代を
時が止まったかのように見ることが出来る。

ムアーズは、息子ニシムの死と同時に時間の流れを
止めてしまったのかもしれない。

そして、愛するコレクションと家族への想いをこの
邸宅に封じ込めてしまったのでは、なかろうか。

玉砂利を踏みしめ邸を後にする。

この素晴らしい財産を現代に残してくれたムアーズに
感謝の気持ちが自然とこみあげてくる。


 ニシム・ド・カモンド美術館
63 Rue de Monceau 8区
メトロ2号線 Monceau下車
月、火曜日が休み


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by paris-tsuzuki | 2005-11-14 05:45 | 美術館
2005年 11月 07日

パリの美術館 vol.1 ロダン美術館

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アンヴァリッドの東側、道を
一本へだてたヴァレンヌ通り
にロダン美術館がある。晩年
をこの邸宅で過ごしたロダン。
庭園内には所狭しとその作品
が展示されている。

日曜日はミュゼ(美術館)に
いこう。入場料が半額になる
からだ。ロダン美術館も平日
は庭園内にはいるだけで、1
ユーロだが、日曜日はタダ。
ボンジューとだけ挨拶して、
中にはいる。

パリの美術館巡りをするのに、
その作品の歴史や背景などの
知識を勉強するのも楽しい。

しかし、まず最初に自分の目で
見て、作品の美しさを発見する
ことが、本当の意味で美術を
楽しむことにつながると僕は
思う。


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例えば、有名な「考える人」は教科書的には
この角度からの写真が多い。しかし、彫像を
実際に見る楽しみは様々な角度から見ること
ができる点にある。いろんな角度から見て、
僕は写真に撮ってみる。それは僕なりの作品
に対する解釈であり、作者との対話でもある。
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後ろの角度から、「考える人」
を見る。すると、お尻の位置が
ズレていることを発見。なぜ、
お尻がズレているのかという
疑問がわき、それが、痔だった
からだとか、ちょうど紙を取り
にいくところだったに違いない
とかの、自分勝手な解釈をする
のが楽しい。僕個人の見解は、
ふくらはぎの筋肉を強調させる
ためではないかと思っている。

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美術館のもうひとつの楽しみはカフェにある。作品そのものというより
庭園や美術館という空間自体を楽しむのが、パリの美術館を楽しむコツ。


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手を人間らしさの象徴として、実際のバランスよりも
大きく表現するのが、ロダンの特徴。子供達もそれに
気がついているようだ。
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そこで、僕はこんな風に撮ってみる。


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みんな、こんな感じで楽しんでいたりする。


散歩感覚で、美術館へ足をのばす。

それが、パリの美術館の楽しみ方
だと、僕は思う。




美術館シリーズをはじめました。
気軽な楽しさをご紹介できれば
幸いです。

楽しんでいただけましたら、下の
オレンジ色のところをクリック!

よろしくお願いいたします。

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by paris-tsuzuki | 2005-11-07 06:03 | 美術館