2005年 09月 06日 ( 2 )


2005年 09月 06日

Lille et Mer リール、そして海へ(後編)

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<海へ>
リールから車で1時間半。英仏海峡をのぞむブローニュの海岸に着いた。
広い砂浜のむこうに海がひろがっている。日没に間に合った。


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砂浜に腰をおろし夕陽をながめる。ヴァカンスが終わり、人影のまばらな砂浜。
今年の夏は海を見ていなかったことに気づいた。海を見ていると自然と心が
静かな気持ちになってくる。やわらかな、潮風が心地よく吹いている。

ふと、前から気になっていた質問をアルベールにしてみる。
日本には、「忙しいのはいいことだ」という言葉があるのだけれど、フランス
では、そういうことを言うのかな?彼は、「なんだ、それは」というけげんな
表情でこたえる。忙しいのはストレスになるからよくない。でも、フランスには
「少し仕事もあるから、落ち着いてられる」という言葉はある、とのことだ。
日本には「働かざるもの、食うべからず」という言葉もあると続けると、
フランスには「働かないものは、飲んではいけない」という言葉はあると彼は
答えた。長いヴァカンスの間、何も進まないフランスにイライラしていた僕は
海を見ながら、考えてみた。文化、国民性、経済構造とともに、国としての
雰囲気に関わることかも知れないと、思った。たとえば、僕は日本にいる時、
忙しくて3ヶ月も休みがないとか、今週は平均睡眠時間が3時間以下だと、業界
の人間のご多分にもれず、自慢気に話していたように思う。つまり、忙しいのは
いい事だから。そのお金で機材、パソコン、クルマを買い、高い店に食事に行き、
あげくの果てには、バーゲンで狂ったように洋服を買いまくったりしていた。
結局、その原因はストレスだったのかも知れない。逆に、フランス人は働かなさ
過ぎるとも言えるが、僕はバランス、調和を重んじていると考える。少し仕事が
あるから、落ち着いていられる。働かない人は食べてもいいけど、飲んではいけ
ない、という考えはバランスがとれているのがベストだと、考えているのではない
だろうか?


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日が暮れて、僕らはパリへの
家路に着いた。

この砂浜に連れてきてくれた友情に
感謝します。とても素敵な時間を
過ごすことができた。

Lille et Mer 後編終了
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そして、このエッセイを読んだ人が
しばらくの間、パリからの小旅行を
楽しんでいただければ、幸いです。


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by paris-tsuzuki | 2005-09-06 23:16 | エッセイ
2005年 09月 06日

Lille et Mer リール、そして海へ(前編)

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<リールへ>
9月最初の週末、リールでフランス最大のノミの市が開催される。友人のアルベールが
運転する車で僕らはパリを出発した。

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A1高速道路のサービスエリア
日本でもS.A.好きの僕は期待
して中へ、しかし売っている
のは、飲み物にサンドイッチ
ぐらい。唯一チョコレートの
種類が多いのが、フランス的
といったところ。
自販機のコーヒーは、どこに
行っても旨いと思ってしまう。

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パリから車で30分も走ればカンパーニュの風景が広がる。
2時間後、パリの北西約200キロに位置する、リールに到着。
フランス中から100万人もの人がこのノミの市に集まる。

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ともかく、人が多い。まずは、
ざっと、見ようと歩き出す。
アンティークから日用品、
食器に衣類、アフリカ民芸品
まで、道の両側にところ狭し
と並べられる品々。キリが
ないのでお昼を食べようと
いうことになった。

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リール名物ムール貝とポテトフライ
タマネギ、セロリを白ワインで蒸し
ただけのワイルドな料理。フランス
産のムールは小粒だが、今日のは、
かなり大きい。ムール好きの僕は
無言で食べまくる。
Jupilerという地ビールもさっぱり
していて旨い。

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道にはご覧のような貝殻の山。
ところで、どうしてムール貝がリールの名物なのか
聞いてみた。考えてみたらリールは海に面している
わけではない。ところが、誰に聞いてもわからない。
「伝統だよ」という答えが帰ってくるばかり。では、
このムールはどこで穫れたものかと、聞いてみても
「海だ」という人をバカにした答えが。あまり、皆
知らないらしい。まあ、おいしかったし、大満足。
延々と続く、ノミの市の探検に出かけた。

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フランスの骨董品に対する情熱はすさまじいものが
ある。毎週のように各地でノミの市が開かれ、テレビ
では特別番組まで放映されている。もちろん、年代物
の家具や食器など、僕らがイメージする、いわゆる
骨董品も売られている。しかし、全体として見てみる
と、意味不明のものや、明らかなゴミ。果ては普通に
スーパーで売っているジャムの空き瓶まで売っていた
りする。何かいいものがあったら、という気持ちで
来ただけに頭が混乱してくる。しかも、道のメイン
ストリートだけでなく、街の裏通りにまで露天が
出ている。いつまで続くのかすら、わからない。
すごい広さだ。例えて言うなら、世田谷のノミの市
に行ったら、世田谷区全体がノミの市だった、という
感じの広さなのだ。


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売っているものだけでなく、ずいぶんユニークな人にも
会うことが出来る。
よく解らない漢字を背中に彫り込んでしまっているお姉さんや、



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マイケル・ムーア監督に会うことも出来る。


結局、僕は3ユーロでビールマグを買ったのみ。

気がつけば、駐車場まで、地下鉄の駅にして3駅
も離れたところにいた。

このまま、パリに戻っても行楽渋滞にはまる時間帯。
それならば、いっそ海を見に行こうということに。

再び高速道路にのり、夕陽を見に海へと、むかった。

Lille et Mer 前編 終了。

後編へ、続く。

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by paris-tsuzuki | 2005-09-06 20:22 | エッセイ