「パリ Paris」 カメラマン都筑 清の写真ブログ

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2006年 02月 16日

パリなんでも相談室Q&A vol.1 犬のフンについて

パリなんでも相談室Q&A vol.1 犬のフンについて_e0029085_5572559.jpg
パリやフランス、写真やデジタルカメラ等について
いくつか質問のメールをいただきました。 そこで、
「パリなんでも相談室Q&A」というコーナーを始めます。

   四国在住のRさんからのご質問。
Q: パリは犬を飼っている人が多いそうですね。
   オペラ座の近辺には犬のフンはあまりないのに、
   イエナのあたりには犬のフンがたくさん落ちている
   と聞きました、なぜなのでしょうか。

A: パリは区域にかかわらず、犬のフンを放置することは
   罰金の対象になります。それにもかかわらず、区域に
   よって犬のフンがたくさん落ちているところと、そうでも
   ないところがあるのは、なぜか。
   主に2つの理由が考えられます。1、その区域の特性。
   2、その区域の住民の人間性。以下、理由をのべます。

   1、オペラ座は商業地区であり、イエナは高級住宅地と
   いう、区域の違いがある。すなわち、ギャラリーラファイ
   エットやプランタンなどの大きなデパートがある地域に
   そもそも犬を飼って暮らしている人が少ないので、フン
   も少ない。

 2、イエナは16区というパリの高級住宅街にあることがキーワードとなる。
住宅街なので、犬を飼って住んでいる人が多いというのは納得がいくことであろう。
問題は「高級」という点にある。まず、パリで犬を買うこと自体、値段が高い。一匹
10万円以上はする。いわゆるブランド犬ともなれば、なおさら。したがって、犬を
飼う以前の問題として買える人は「お金持ち」の部類にはいる。そのため、お金持ち
が多く住む16区では犬も多く住んでいるということになる。犬が多いのでフンも沢山
落ちているというのが、ひとつの答え。ただ、僕個人の見解としては、それだけでは
ないような気がする。最近、取材で16区に行くことが多いのだが、確かに犬のフンの
多さには辟易とすることがある。それは、この区域に住む人間性とも関係しているよう
な気がしてならない。歴史的には19世紀後半から20世紀初頭にかけて再開発された
この地域に地方からの貴族を中心に、お金持ちが集まってきたという経緯がある。
今でこそ女中や使用人を雇っている人は少ないが、アパルトマンの最上階の屋根裏
部屋といえば、そういった人々が住んだ場所。今では、僕らのような日本人が安くて
16区に住むとなれば、定番のような場所でもある。かかる区域に住んでいる21世紀
の末裔は今でも、その当時に近い意識を持っているのではなかろうか。わかりやすい
言葉で言えば、自らの飼い犬がフンをしても、「何で私がフンなんか拾わなければ
ならないの」といった意識を持っている人が、この区域には多いのでは、なかろうか。
それゆえ16区には犬のフンが多い。後半推測が多いのですが、僕が感じた答えです。

話が長くなりました、すいません。

あなたが感じた素朴な疑問、答えられないこともあるかとは思いますが、
一生懸命、調べてお答えします。

「パリなんでも相談室Q&A」 みなさんからのご質問をお待ちしております。

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by paris-tsuzuki | 2006-02-16 06:03 | Q&A


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