「パリ Paris」 カメラマン都筑 清の写真ブログ

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2006年 02月 09日

リュミエール  もっと、光を

リュミエール  もっと、光を_e0029085_7375099.jpg


最近、気分が落ち込むことが多い。

なんとも、やりきれない気持ちになってしまう。

もともと、明るく陽気な質だけに、どうしたものかと思っていた。

原因がわかった。「太陽」だ。一週間の中で、ほんの数時間しか陽の光を感じることが
出来ないのが、これほどこたえるとは思ってもいなかった。人は誰しも外部的な環境の
影響をうけてしまう。それはいたしかたないとしても、太陽が「明るさ」と「陽気」さを
もたらしてくれているのだと、あらためて思った。

今日は久々に太陽が顔をのぞかせた。

カメラをだして、自分の部屋の窓から大急ぎで撮りたくなるほど、嬉しかった。


リュミエール  もっと、光を_e0029085_7545324.jpg<撮影後記>
昨日の写真と比較して、見てみよう。
人物のところがカラーになっているが、
それ以外の背景や周囲には全く色が
ないのがわかるだろうか。一日中灰色
の雲に覆われる石造りの街に色はない。
最近の僕のブログの写真が、やたらと
モノクロが多いのもご納得いただける
のではなかろうか。パリはモノクロが
似合う街、とよく言われるが実のところ
冬のパリはカラーにしてもあまり意味の
ない街、とも言えるのだ。
ところで、この写真はコンタックスという
メーカーのカメラで撮影している。世界
最高峰のレンズ、カールツアイス社製の
レンズが使える最高のカメラだった。
クルマでたとえるならベンツかポルシェ
といったところ。僕はコンタックスの若手
作家として、ずいぶん応援していただい
ていた。去年コンタックスはカメラ事業
から撤退してしまったが、今も名機で
あることには変わりがない。
ただ、写真を撮るには「光」は欠かせない。
厚い雲に覆われたパリで唯一、光量が
稼げるのが周囲に建物の少ないセーヌ
川のあたり、ということ。

それゆえ、冬のパリで唯一写真が撮りやすいのが
セーヌなのである。

ふさぎ込む気分を、少しでも明るくしてくれるセーヌ。

そんなセーヌがパリを生み出したと、僕が感じたゆえんでもある。


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by paris-tsuzuki | 2006-02-09 08:00 | 恋人


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