2006年 01月 03日
年も明けたというのに、何をいまさらクリスマスツリーの写真なのか。 そう思った日本の読者の方に、今日はパリのクリスマスとお正月のリアルな レポートをお届けします。 まずは、クリスマス。日本では12月25日を過ぎるといっせいにクリスマス ツリーを片付け、街は正月の飾り付けへと移行します。しかし、パリではクリ スマスツリーを一向に片付ける様子もなく、新年を迎えます。不思議に思った 僕はフランス人の友人にコレは一体いつになったら片付けるのかと尋ねてみた。 彼が言うには、フランスにおける「ノエル」という概念は12月24日からの 約10日間にわたる「ノエル休暇」のことを意味しているので、1月3日ぐら いまではクリスマスツリーが街の中に放置されているとのこと。わかりやすく 言えばフランス的に、片付けるのは休み明けにしようということだと思う。 一方、日本ではクリスマスが終わるやいなや、必死になって正月の飾り付けが 始まる。そして、ゆく年くる年で除夜の鐘が鳴る。一体、この国にとって宗教 とは何なのだろうか、という疑問が頭をもたげる。いや、疑問を持つ余裕すら なく、わずか3日間の帰省のためにラッシュと渋滞という民族移動が行われる。 さらに奇妙なのは、そうした季節行事を僕達のほとんどが実際には見ることも なく、テレビというメディアを通じて共通の体験を持っていることではないだ ろうか。つまり、レコード大賞、紅白歌合戦に始まり、筋肉番付、隠し芸大会 年末、年始の特別番組というテレビによってしか、本当は季節感を感じられな いのでは、と日本にいた時は思っていた。 残念ながら、この現象はパリも同様。似たりよったりの番組が放映されている。 ノエル休暇でパリの人々はまた地方に脱出し、中心部は観光客でごったがえす。 2006年 新年を迎えた瞬間。 特に何のイベントも催されてない のだが12月31日の午後11時 半を過ぎると街の中がざわめく。 独特の浮ついた落ち着かない空気 が街のなかに漂う。 これは、何かあるはずだと早足で シャンドマルス公園へと向かう。 本当は、特に何もない。 ただ2006年になったその瞬間 周囲からは歓声があがり、誰かが 持って来た自前の花火が、夜空を 彩る。 人々は立ったまま、これまた持参 のシャンパンを開け仲間と乾杯。 そして、恋人達は抱き合う。 それがパリかも、と思ったら今日もクリックお願いいたします。 ご感想・撮影依頼はこちらまで
by paris-tsuzuki
| 2006-01-03 08:04
| エッセイ
|
アバウト
パリ在住カメラマン都筑清 TSUZUKI Kiyoshi のファッション・グルメ・ライフスタイル情報ブログ 横浜生れ 早稲田大学法学部卒 フランスパリ写真コンクール準グランプリ受賞 '05年活動拠点を東京からパリに移す by paris-tsuzuki カレンダー
カテゴリ
全体
パリのカフェ、フード パリのマルシェ パリ・コレ パリのライフスタイル エッフェル塔 自炊 プロフィール パリの花 エッセイ 街角 恋人 子供達 美術館 散歩道 メトロ ファッション パリジャン Q&A ジャーナリズム クルマ パリの楽園 パリの犬 パリへの扉 パリの年中行事 パリの商店街 未分類 全ての写真の著作権は、都筑清に
あります。写真および文章の使用、引用は必ずお問い合わせ下さい。 とてもオープンに対応しております のでお気軽にお問い合わせ下さい。 メールBOX 撮影依頼・ご感想はこちらまで 都筑 清(旧)公式ホームページ 旧作品フォトギャラリーはこちら 比較文化論エッセイ『スペースアルク都筑清のパリ暮らしエッセイ』はコチラまで 楽しんで頂けましたら こちらに一票をお願いいたします。 以前の記事
2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 07月 2005年 06月 フォロー中のブログ
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||