「パリ Paris」 カメラマン都筑 清の写真ブログ

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2005年 11月 21日

やがて、街はモノクロとなる。

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パリ2区。オペラ座から Rue
de la Paix を見渡す。

通りの向こうにヴァンドーム
広場のコロン(記念碑)が、
シルエットになって見える。

冬の斜光線は交差点で行き交う
何でもない人々の姿すらも、
ドラマティックなフォルムに
見せてくれる。


「パリはモノクロが似合う」
と言われることが多い。

確かに、パリでもアートとし
ての写真といえばモノクロと
相場は決まっている。

では、なぜモノクロ写真なの
であろうか。

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なぜ、パリはモノクロなのか?
それは、自然環境に由来すると
言わざるをえない。アジア諸国
と比較した場合、温帯から冷帯
に位置するパリの植物はほとん
どが落葉樹であり、冬はその葉
を落とすため、街の中にミドリ
という色はなくなる。

一方、日本を代表とするアジア
諸国では常緑樹が冬でも緑色の
葉をつけている。また、街を彩
るネオンや看板など、色彩にあ
ふれる環境。かかる自然環境に
そこに住む人々は影響をうける。

それゆえ、アジア人は色の情報に強い反応を示し、ヨーロッパ人は
色よりも形状、フォルムの情報により強い反応を示すという傾向が、
うかがわれる。もっと、わかりやすい言葉でいえば、アジアの人は
色をたくさん使うのが好きでそれに反応する傾向があり、ヨーロッパ
人は形にこだわる一方で、色をたくさん使うのを好まない傾向がある
ということ。なぜなら、冬になると石づくりの街並と曇った空に覆
われるヨーロッパでは、そもそも色がほとんどなくなる自然環境とな
るからだ。一番上のモノクロ写真のオリジナルは、下のカラー写真。
結局、カラーでもあまり印象が変わらないはず。それならば、フォルム、
シルエット、影の形がより、はっきりと印象づけられるモノクロのほうが、
カラーよりもより、説得力があるように思われる。

だから、「パリはモノクロ」ということになる。


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午後4時30分。

夕陽は地平線ギリギリの角度
から照らす。

そして、こんなにも僕の脚を
長くしてくれる。


容赦なく、しのびよる冬は、
やがて、街をモノクロにする。









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by paris-tsuzuki | 2005-11-21 07:20 | エッセイ


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